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ディープインパクト考察(6) この血が日本に宿らんことを…

2006/06/23 14:16 ディープインパクト論

ディープインパクトが 「サンデーサイレンスの最高傑作」 最高の種牡馬として、日本の馬産において 大きな期待を背負うことは間違いないでしょう。

将来、日本で生まれる競走馬の中から、ディープインパクトのような馬が もし幾度も現れるようになったとすれば、それは日本の競走馬生産界の大きな財産となることでしょう。

ただ、私には 若干ながら疑問を抱いています。ディープインパクトが 本当に成功できるのかどうか、日本の血統地図に (いしずえ)を残せるかどうか・・・という ちょっとした不安です。

どうも競走馬生産で「血統・配合」に対する理念・理論が、時代遅れ というか 狭視野 という印象を、かねがね私が持っているからです。


血統と芸術は 似ている

血統も芸術も、専門家と偉ぶる人間でも評価が難しく、また 評価が世評に流されやすい という点で、とても似ている立場だと思います。

無名な芸術家の作品が評価されず 不遇な一生を経て、没後に評価が一変する・・・なんてことは よく聞かれる話です。

芸術も血統も、「時代を超えた 本質を見る目」が とても重要なことだと、誰もが判っていることかもしれません。

しかし、そんなホンモノの人たちが 極々僅かしか存在せず、他の大多数は 他人の評価に頼っている点でも、同じ悲しさがあるようです。

競馬の神様はときどき意地悪をします。期待された種牡馬が失敗する、かと思えば 本国に帰した途端に 活躍を始めた・・・なんてことが起きます。

期待の種牡馬が大失敗する、能力実績のある種牡馬なのに活躍する産駒をろくに輩出できない。

これを「血のロマン」「血統の面白さ 奥深さ」といえば聞こえは良いですけれど、冷静に見てみれば 「血統の本質を見る目が無かった」という教示なのです。 血統を考え 配合を決め 生産をする世界の人たちには、微笑ましい事例ではなくて 反省すべきことなのです。

重賞の勝ち馬傾向、たった数年の いや たった1~2年で、「血の勢いが衰えた」とか「血統の流れ」だとか、 血統・競馬解説者の専門家が説くのを聞いて、ほんと信用できないなぁと感じてしまいます。

こんなあやふやな血統常識が 一般常識になっているのだったら、血統の理論なんて あんまり大したもんではないなというのが、正直な思いです。

高い評価で高額で取引される(と判っている)品物は、誰だって大切にします。手入れを充分にしてピカピカにする努力も怠ることはないでしょう。

逆に、世間から評価を受けていないものには 例えそこに素晴らしい芸術性が潜んでいても、芸術が判らない人は 荒々しく扱い 汚され傷つき、しまいには壊してしまうでしょう。

活躍馬を出した血統を評価することは、ド素人でも ダビスタ中学生でも出来ることです。 プロの血統評論家や調教師や馬喰が 活躍種牡馬を持ち上げて、偉そうに語って 威張る話でもありません。 本当のプロとは、血統を素材として熟知し、本質から馬作りが出来てる人物を指して称するべきです。

また芸術品は、長い歳月を経れば 風化劣化していくわけです。 文化遺産 美術品とは それ自身を残すだけに限らず、それを修復する技術と職人も併せて 未来にわたって残さねば成りません。

ディープインパクトの血は残せても、浅い考え(近視眼的な)の血統配合が繰り返されれば、本来の血統の良さを見失い 風化劣化していきかねません。

だからこそ、血統血脈にも修復保存のような作業(長期的な視野での血統配合)が必要なのです。それには、血統・配合に対する考え方という 優良なソフトが 欠かせないのです。

血統を育み 残す そういう技術は、人から人へと伝えられながら磨きが掛かる 無形文化財のようなものかもしれませんね。

良い葡萄を作るには 良い土を作ることから

サンデーサイレンスは 日本の競馬・血統に 革命を起こしました。

これは当たり前で居て それでいて忘れられがちなことですが、「サンデーサイレンスが幾代も生まれ続いていくことを期待するわけにはいかない」のです。

時代を経るうちに、その子供、そのまた子供、・・・サンデーサイレンスの持っていた遺伝子は、半分 そのまた半分と、薄くなっていきます。サンデーサイレンスの遺伝子そのもの全てを一括で (サラブレットの血統として)残すということはできません。

一方、サンデーサイレンスの血を濃くすれば もっと良い馬が出るのかというと、そうはいかないでしょう。 「サンデーサイレンス」を生み出したのは、数多くの遺伝子の集合体のバランスの結果なのですから。

優れた馬を作るには、一頭の力で どうにかなるものではありません。

すなわち これは同時に、「いかに血統を築き 守り育てていくことが重要であるか」という意味でもあります。

ディープインパクトを産んだウインドハーヘアのような馬・血統を 日本が保持できるのならば、 日本から再びディープインパクトのような馬を期待できるかもしれません。何しろ「実際にディープインパクトを産んだ」という実績のある血統配合なわけですから、確率的に高いのは当然のことです。

たとえディープインパクトという宝の血を手にしたところで、単にそれは「種を持っている」だけです。

素晴らしい果実を産む種を手にいれたとしても、それを育む 畑作り 手入れの手腕 が無い人しかいないならば、 それは貧弱な実しか付けられず、果てには見捨てられてしまい、結局 宝の持ち腐れになってしまうからです。 (血統の過去の歴史で、そういう事例は少なからず有るように見えます)

しかし、海外の血統を頼りにしかできない貧弱な馬産界ならば、「自ら 馬・血脈を作り出す」ことを諦めた形だと言えます。 それは日本の競走馬生産としては、いささか寂しい姿でもあります。 競走馬の生産国としての力量と自覚を持って欲しいなぁ・・なんてね。

血統をどのように伝え残していくのか

いまのサンデー系の種牡馬も、2代目 3代目 となっていくうちに、精彩が無くなる事でしょう。 幾つもある理由の中の一つに、「サンデーサイレンスの特出した素質とは 何ぞや?」ということを意識できないままで終わってしまう危険・・・というのもあります。 活躍産駒を出しているか出さないか(期待出来そうかどうか)だけで淘汰するようでは、そのうちに本質を失って その血統の彩度は劣化していく危険性が出てきます。

簡単に例えてみましょう。

昔から続いている 財産のある名家があるとしましょう。 そして、代替わりするとともに、相続税で半分ほど無くなっていくとしましょう。

もし、「良いもの」「残すべきもの」 家宝ともいうべきものが、代々意識できていれば、それを残すことは可能でしょう。 財産は目減りするかもしれませんが、かけがえの無い家宝だけは しっかり残すことができるでしょう。

しかし、ただただ「財産を残したい」と、モノの価値を知らない愚かな名主だったら、 その場 その時代だけの評価に流されて 、かけがえの無い家宝 文化遺産までも 売り払ってしまい、後世にはあまり価値の無いものが残るかもしれません。 財産は目減りするだけで終わってしまいます。

これが「血脈の終焉」です。 たとえ血統表上は続いていても、実質的な消滅です。 財産の食い潰しです。

血統でも、同じではないのかなと。 代が替わるにつれて その血が薄くなっていくのは判っているのですから、血統の素材としての要素を意識して、それを残す。 その意識が必要だと思うのです。

天からの贈り物を 人は生かすか 壊すか

当たり前のことですが、サンデー無き日本の競馬界は、これからサンデーの影が薄くなっていきます。 サンデーの面影は消えていくし、一方では 周りがどれもサンデー系ばかりとなって、いよいよサンデーの特色が見えづらくなっていきます。

サンデーサイレンス」の中の 一体、何を残すべきなのか?日本の競馬は これを意識できるのかどうか。

ディープインパクトから、直ちにディープインパクトのような馬が生まれ続けることは おそらく無いでしょう。 ディープインパクトを配合相手にしたからって、ディープインパクトが生まれるわけではないのです。 (突然変異の遺伝子発現による特異能力で無い限り)

これが判っておらずに、配合を大して考えずに、期待する人も多いだろうと。 そして日本が、ディープ再誕を過剰に期待し 失望し、種牡馬失格の烙印を押すような 愚かな過ちをしないだろうか? また、過去の夢を見ただけの ただただ無思慮な配合の繰り返しで、凡庸な馬ばかりしか生まない血脈で残りはしないかと。 (極端な仮定の話ですけどね。)

ディープインパクトという素晴らしい馬が この日本で誕生した この幸運、日本の競馬界は どのくらい残していける手腕があるのかどうか。 この馬の血脈を、日本の競馬界が 活かして行けるのか、喰い潰すだけに終わるのか。 血統を残す哲学(私の言うようなものか否かはともかく、血の本質を残す意識)をしっかり抱いた環境で ディープインパクトが種牡馬に成ってくれればいいなぁ・・・と、そう今は、思ってます。

(7/3 一部修正)
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